06/16/2011
4 little girls
こんにちは。今日はどんな感じですか?疲れてますか?昨日泣いちゃっていましたか?なにかうれしいことがありましたか?
毎日生きていることに感謝です。喜怒哀楽、うんと感じてうんと浸って、そして生を謳歌してください。
みんなで笑って、飛び跳ねて、学んで、恋をして、世の中で活躍をして、結婚もして、素敵なお母さんになって、孫もできて。。。。そんなふうにいろんな形でそれぞれの人生をエンジョイする為に生まれて来たはずなのに、ふいに突然、ある日その道を他人の手によって閉ざされる人生があります。生きて笑って幸せになるはずだったのに、家族もずっとずっと一緒にいると信じていたのに、突然、命を奪われるということが、この世の中には悲しいかな、あります。それを、私はどうしても許せない。たとえ過去性でなにがあっても、たとえ偶然はなにもないとしても、それでも、命を奪うこと、に肯定の意味は考えられないです。特に無差別に、自分の快楽、もしくは自分の勝手な欲望、自分のあさはかな信念、不満の解消、思い込みによる恨み、侵略、等々。そして人種差別。
人種差別の意義が私にはまったくわからないです。私は人種の坩堝のようなNYCのマンハッタンにいます。それを感謝しています。すごくcomfortableだし、すごく自由だし、なにものにもとらわれていないです。正直に言うと、自分の国籍とか、あまり気に留めてないんだと思います。ある時誰かが昔TVで言っていたんです。確か、日本の子だくさんのお父さんだったと思います。自分のお子さん達にどんどん国際結婚をしてほしい、って。その理由がいかしてたんです。「どんどんミックスの子供が生まれきて、そうしたら戦争なんていつかなくなるだろうから。」笑顔でさらっと、でもすごく信念を持ってそうおっしゃっていました。私、むちゃくちゃ感動しました。
だけど、人種差別がアメリカ国内だけではなく、あらゆるところで、日本でも、根強く残っているのは事実です。たくさんの人種が、いろいろな場所で差別を受けています。ご存知の通り、アメリカでは黒人が随分長い間差別を受けてきました。奴隷制度にはじまり、その残虐性は極まりがなく、私は毎回その事実を知る度に目を覆い、納得がいかず憤りでいっぱいになります。目にされた方も多いでしょうが、家に火をつけられ、車で引き摺られ、目をえぐられ、縄でしばられ、木から吊るされ、ありとあらゆる暴力を受け命を絶たれます。理由は、黒人だから、というだけです。
人種差別に関する映画で非常に印象に残っているものに、「ミシシッピー・バーニング」(http://ja.wikipedia.org/wiki/ミシシッピー・バーニング)という作品があります。ジーン・ハックマン主演のアメリカ映画で、アラン・パーカーが監督をしています。私は衝撃を受けて何度かシアターに足を運んだりしました。もしよろしかったらご覧になってみてください。
ある日、偶然ひとつのドキュメンタリー作品に出会いました。タイトルは「4 little girls」。私の好きな、NYブルックリン在住の黒人の映画監督、スパイク・リー製作です。こちらのケーブルテレビの映画のチャンネルHBOのドキュメンタリー作品です。(このHBOのドキュメンタリーは非常に良質の物が多く、時々観るのですが、スパイク・リーはやはりこのHBOで例のカトリーナの水害に関するドキュメンタリーを撮っていて、非常に現実をありのままに知らせてくれるものでした。)さて、その「4 little girls」ですが、もちろん実話で、毎週日曜日にクリスチャンの教会で行われる日曜学校(Sunday School)に出席していた米国のアラバマ州バーミンガムというところに住む黒人の女の子達の命が、ある日突然、KKK (Ku Klux Klan=アメリカの秘密結社、白人至上主義団体)に属する男性たちの無差別な黒人を狙ったテロで奪われた事件を当時のニュースや当時を知るその遺族、友人達のインタビューを交えて更生された作品です。事件は1963年9月15日のできごとでした。14歳の女の子が3人、11歳の女の子がひとり、犠牲になりました。教会に爆弾を投じた事件だったのですが、KKKによる黒人を対象にした一連のテロのひとつで、その当時アメリカ国内でKKKによる同様の事件が多発していましたが、幼い4人の女の子達の命が奪われてしまったことで、非常に大きな衝撃を国中に起こした事件だったそうです。当時自由を求めて平和的な解決を求める運動をしていたマーティン・ルーサー・キング牧師も遺族に慰問に訪れている様子や黒人の平等を求めるマーチングの様子など、知ることができます。心が痛くなりますが、今私たちがいる平等な世界が、いかにたくさんの人たちの犠牲と努力によって得られた物なのか、どんなに多くの命が全く人間のエゴによる暴力で奪われた事実があるか、ということを私たちは知る必用があると思います。そして、私たちは、行動はもちろん、心の中でも、差別をどんな対象の人に対しても行うべきではありません。今、大人が何気なく発している言葉を聞いた子供達が、自然に情報をインプットされ差別の意識を持つ現実は、実際、今の日本で原発の被害に合われている方々に対しておこなわれているものでもあります。
差別をされたくなければ、差別をしてはいけません。
そして、私たちは差別のない、助け合い支えあい、そしてやはり許し合う(はい、私もこういう行為を犯した人たちを許すことをしなくてはなりません)世界を現実のものにしていく力があり、役割をたくされています。どうか、特に子供達に、その大切さを教えて行ってあげてください。
日本語訳のもの、または日本語によるこの作品、及び事件に関する解説を見つけることができませんでした。もしもご存知の方がいらっしゃったらぜひご教示いただければありがたいです。英語版になりますが、全編下記のアドレスで観ることができますので、ご覧になってください。
http://video.google.com/videoplay?docid=-3302971953362876297#
殺人は、命を奪われた個人の悲劇はもちろん、ご家族、ご友人達、そして犯人の家族。犠牲になる人たちの心と人生は犯人の想像を超える物です。そして、その罪を全部犯人は一生、魂が続くかぎり背負っていきます。その現実を考えると、恐ろしくなります。どんなに正当に思える理由が自分の中で思いついたとしても、それは勝手なエゴでしかありません。どうか、人を殺めることはぜったいにしないでください。
私はここに改めて宣言します。
私は、どの人種差別も、どの階級差別も受け入れず、同意しません。
我々は暴力に訴えない。
憎しみによって我々自身の価値を落とさない。
憎しみからは愛は生まれない。
~マーティン・ルーサー・キング・ジュニア
読んでいただいて、ありがとうございます。
Love, Thanks & Hugs,
Setsu